ご挨拶に代えて

21日に開催された場の勉強会では

「場をめぐって」をテ-マに清水先生からお話を頂きました。

 

今回の内容は場の思想の軸となる内容です。

 

場とは何か?ということは分かっているようで

説明をすることを考えてみるとなかなか難しいものです。

 

今回は、そこを清水先生が学生時代に食べた「おでん」に例えて

大変分かりやすくご説明をしてくださいました。

 

場の理論では「即興劇モデル」がその基盤を為しているのですが

このモデルを、鍋を劇場に汁を場に、具を役者に例えながら、

お話を頂きましたので、しっかりと伝わってくるものがありました。

 

おいしくて味わい深いおでんのお話が

そのまま場のお話になって、

皆さんお問いかけを深めたわけですね。

 

様々な情報が爆発的なまでに錯綜し、混迷する現代だからこそ、

私たちの心の羅針盤としての思想の確立が、ますます求められているのです。

 

〈いのち〉を動かしているのは感情である。

〈いのち〉は論理でなく、〈いのち〉が感情を動かしている。

という清水先生の言葉は

心に訴えてくるものがあり、場を考える上での核心的なところでもあると感じました。

 

論理は、その感情から生まれたものを整理していくところに意味があります。

反対に論理ありきで物事を進めてしまうことは、互いの心を分かり合うかたちを

ときに奪ってしまうことにもなりかねません。

これまでのそのことでたくさんの矛盾や互いの溝を深めていくような深刻な問題が

起こってきていることは間違いないのです。

 

これは私たちがこれからの時代のケア-の場を創造していく上でも

極めて重要な問題なのです。

 

互いの宗教や思想を認め合い、人々がつながっていくためには

〈いのち〉という出発点から考えていくしかないのではないかということを

改めて感じた次第です。

 

今年も本当に多くの方々に支えられて今があることを

実感した一年でした。

 

寒気団が押し寄せたことで

とても寒い年の瀬になりましたが

皆さまも体調には十分に気を付けて、

どうぞ良いお年をお迎えください。