19日、大塚にある場の研究所で、定例の勉強会が行われました。
今回の内容は、〈いのち〉とその自己組織についてです。
清水所長の今回のお話の柱は三つ。
一つ目が、生命とは異なる〈いのち〉について
二つ目は〈いのち〉とその自己組織性(存在の多様性を前提として)
三つ目は〈いのち〉の自己組織性と〈いのち〉の医療
です。
内容は、場の思想の基礎を為す、二重存在ということについての説明から始まり、世阿弥の能における「真善美」と〈いのち〉の自己組織性についての説明、そして「存在」ということを考える上で、私たちに必要とされているのは現象学の考え方とそこに更に必要な自己組織性についての説明を華厳哲学、脳の視覚野のコラム、ホロンなど多岐に亘る題材から詳しく説明がなされました。
中でも、「真善美は、居場所に自己組織性が起きる変化を示すから、〈いのち〉の医療を助ける活きをする」という言葉は、深く共感させられました。
身体を「触れて感じる」身体の世界では、細胞や組織の〈いのち〉のはたらきとしての動きや流れ、表層と深層のリズム、温かさや質感の中に「真善美」を見ることが出来ます。
ケア-の本質が、ここにつながっているということを改めて感じさせられた勉強会でした。
また、今回は密教哲学を深くご研究され、お寺のご住職もされている川島俊之さんからも、二重存在と曼荼羅についての貴重なお話を頂き、とても充実した会になりました。
〈いのち〉の医療、まだまだ深めていかなくてはなりませんね。